電子スピンとは?-その空間像ー

数日前twitterで話が出た。気に掛かっていたので改めてある本を開いてみた。『電子』と言う物理学理論の根源的概念の矛盾を確認したのは1986年の実証実験『静電界は磁界を伴う』であった。当ブログの『磁界・磁気概念の本質』 で説明したように、磁気エネルギーの流れる向きと磁極のN,Sの関係に結論を出すに20年の時を要した。『電子スピン』の空間概念を、1988年『瞬時電磁界理論の実験的検証とその意義』電気学会 電磁界理論研究会資料EMT-88-145 に写真32枚と共に、量子モデルと電磁エネルギーの局所化として提起した。日頃考えている『電子スピン』の空間像を示したい。(2021/06/10)。図が消されていたのだ、再度更新。

どの教科書も図の(イ)円環電流の磁場を基本にして、電子の円運動で『電子スピン』を解釈している。それが(ロ)教科書的電子スピン像である。電子は電荷-e[c(クーロン)]の電荷と質量m[kg] を持つ素粒子と定義されている。原子理論はその電子が原子核の周りを回転運動していると解釈して、理論構築している。私は『電子』と言う物理学的概念を否定したのだから、そんな原子理論を信奉するつもりはない。その原子理論の解釈との整合性を取るには(ロ)教科書的電子スピン像 の電流相似モデル以外に説明しようがないのである。私が理論の真偽を確認するために利用させて頂いている教科書・参考書がある。これは世界で利用されている本だと思う。その参考書はこの図の(イ)、(ロ)を挙げて、説明している。それが上の電子磁気モーメントと角運動量の理論的数式の説明である。ただし、上の式の単位については私が記した。[(J/H)2分の1乗・㎡]と[Js] については後日説明したい。特に L[Js] は単位がプランクの定数と同じ次元である点が面白い。これらの数式がどれだけの意味を持つかと問えば、余り意味はないと考える。

追記(2013/5/30)。今、図(ロ)の教科書的解釈の電子スピン像を見て考えた。この図は電子スピンを何も解説しているものではないと。μの磁場にもし仮に『電子』が突入したなら、教科書理論の電荷と磁界に基づく『ローレンツ力』で、軸性の向きに回転加速度αによる力f=αmを受けるであろう。その結果電子は回転すると見做せる。しかしその軸性回転が電子の磁界を発生すると言う意味には全くならない。何も電子の電荷が軸性回転したから、電子が磁界を発生する原因になっていると言う意味には成らない。この場合の磁場、μは電子が造り出したものでもなければ、『電子スピン』の説明にも成っていない。電子電荷が磁界を造り出す物理的説明には成っていないのである。だから電子電荷には本質的に磁界の概念は無いのである。それも『電荷』の実在を認めたとしてもの話である。電子に磁場の概念が無いなら、導線の中を電流が電子の逆流として概念化したとしても、電子に磁界の性質が無い以上、導線の周りに電子の運動で『磁界』を造りだせる訳が存在しないのでる。アンペアの法則の電流(電子)が磁場を導線の周りに発生させる理屈が成り立たない。電子電荷には磁場概念は矛盾以外の何ものでもない。

さて、(ハ)電子スピン像 で示した(エネルギー流モデル)が私の解釈するスピン概念である。それはエネルギーの回転流が示す軸特性である。物理学理論はこのエネルギーの実在性を認識していないから、様々な概念を仮想して、理論構築しなければならないのである。『電子』がその代表格の仮想概念である。このエネルギー流の円環はポインチングベクトルS [J/(s㎡)]の環状分布流である。その断面積が(a)、(b)のように様々な形をとると考える。その電子概念に従えば、電子とはエネルギーの流れと観られるから、その加速による電子はビーム状に変形するだろうと考えたい。それが加速電子像(c)である。この像は全くの仮想像であるが、エネルギーの流れと言う形なら似通ったものであろう。決して『電荷』と言う物理学概念では自然界の眞相には迫れない事だけは間違いない。『電子・電荷』では市民が納得する『物理学』には成れないと危惧する。

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