街行く人が冬の装いになると、明るい色が恋しくなってきますよね。実際、キャンディーのようなピンク色が、この秋冬のトレンドカラーなんですって。うん、着たい、着た~い!
でも、ピンクって、かわいらしいイメージが強いだけに、筆者のように三十路も半ばとなると、手が出しにくい色なのも事実。店頭で、「この色、私が着ても許されると思います?」なんて店員さんがいかにも困りそうな問いかけをしたくなってしまうこともしばしば……。読者のみなさまも、こんな風に弱気になってしまうことはありませんか~?
「人の目なんて気にするな!! 着たい色を着ればいい!!」 そう勇気づけてくれるのは、フロリダ在住のアーティスト、Scott Scheidlyさんの作品に登場するコワモテおじさまたち。ソ連と周辺国をえらいことにしたスターリンさんやパパのあとを継いでえらい国をえらい形で運営したキムさんなどが、キュートでファンシーなピンク系コーデに身を包む!! なんだそりゃ!
これは、アメリカ・フロリダ在住のアーティスト、スコット・シェードリー氏による連作イラストレーション。実在した極悪独裁者やフィクションの悪役たちをどピンク、ど迫力に仕立ててしまった肖像画作品群なのです。素でも強烈なモデルのおじさまたち、そのそうそうたる顔ぶれと、それぞれの着こなしテクがかなりハイレベルっ!
たとえば、スターリンさん、ヒトラーさん、金正日さんのおなじみの軍服の色はラベンダー。これをベースにして、小物にピンク色を効かせています。金正日さんは、軍服のステッチとハート型のサングラスにのみピンク色を配していますが、このくらいのバランスがちょうどいいのね、と納得。お三方とも紫色を基調としているので、ピンク色を使っても、何やら落ち着きというか、凄味を感じます。
一方、チェ・ゲバラさんは、ショッキングピンクのトップスをチョイス。某有名ブランドのスポーツウェアのようで、デザインも機能性も兼ね備えていて、おしゃれ! 「こんなに目立ってゲリラ戦をたたかえるのかしら?」と疑問がわかなくもないけれど、これだけ神々しいと撃たれないのでしょう。
どのピンクオジサマも迫力満点! そりゃそうですよね、人の命を指先ひとつで左右した方や、密林で戦い続けた方など、いろいろと壮絶な背景をお持ちのモデルさんたちですから。その狂気とキュートさを混ぜてみたらすごい破壊力になった、というわけです。
いかがでしょうか? ピンク色をコーディネイトに取り入れる気分になれましたか? 逆に「ピンク色ってこえ~! ますます手が出しにくくなっちゃったよ……」という方がいらしたら、ゴメンナサイ。
参照元:Scott Scheidly
(文=大井たま)
▼アドルフ・ヒトラーさん。赤の小物づかいに鼻高々!
▼ヨシフ・スターリンさん。ハイセンスなジュエリーづかい!
▼チェ・ゲバラさん。よく見ると、ゲリラならぬゴリラとの主張がアクセに。
▼ナポレオン・ボナパルトさん。さすがおフランス、見事なグラデーション!
▼エイブラハム・リンカーンさん。極悪人扱いなの? 毒キノコっぽい蝶ネクタイ……
▼ナルシスティックなヒトラーさん。ビジュアル系バンドのボーカルみたい。
▼イランの指導者であったホメイニ師。お花で可憐に!
▼ナチス親衛隊長のハインリヒ・ヒムラーさん。SSは「ストロベリーショートケーキ」の略よ!
▼ダースモールさん、恋するバージョン。
▼やけに血色のいいフランケンシュタインさん。赤の小物がキュート!
▼戦争の道具、手榴弾をピンク主体のコーデでキュートに仕上げてみました
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