【気づいた!】「家庭で焙煎したい。」それでも焙煎機を買う必要が無かった理由。

brown coffee beans
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「家庭で焙煎したい。」

焙煎って一体何だろう…?

焙煎(ロースト)とは、生豆(きまめ)を乾煎りする作業のことです。生豆とは焙煎する前の段階のコーヒー豆です。生豆は当初(店先に並ぶ前)淡緑色をしています。乾煎り(ざっくり言うと焼く)することで淡緑色が、茶褐色から黒褐色に変化していきます。

茶褐色から黒褐色にする理由は何だろうか?実は、淡緑色の生豆の状態では、コーヒーミル(グラインダー)が粉に出来ないくらい(ペンチで千切れないくらい)強い強度です。それは海外から消費国へ輸入する際に乾燥させるためです。乾燥させることでカビを生えにくくする狙いなどがあります。

そして、茶褐色から黒褐色にする最大の理由が、焙煎によって化学変化を引き起こし、香り・酸味・苦味・甘味を出現させるためです。

茶褐色から黒褐色とコーヒー豆の色が変わる過程で、浅煎り・中煎り・深煎りとコーヒーの味わいが変化していきます。

生豆へ熱が加わった状態の時間変化などで、生豆の内部で化学変化が起こり、完成するコーヒー一杯に影響を与えます。(このコーヒーは酸味がある…とか苦いとか…)この焙煎作業は主に高額な焙煎機を必要としていますが、乾煎り(熱を加える)することが出来れば、大がかりな焙煎機は必要は無いのです。

カフェや喫茶店が高額で大規模な焙煎機を使用しているのは、単に効率が良いからです。常に一定のコーヒー豆を決められたタイミングで決められた量を完成させるには焙煎機の購入をお勧めします。しかしながら、個人的に自宅やキャンプ場でのコーヒー一杯として焙煎を楽しむくらいなら焙煎機を購入することはありません。

しかし、焙煎機が無い状態で一体どうやって生豆を焙煎するのか?今、自宅にあるモノを使って焙煎をしてみましょう。実際に、筆者がカフェをオープンする前に焙煎機が無い状態で生豆を焙煎した手段を公開します。簡単で小規模なコーヒー豆のオンラインショップ程度なら、以下に綴った焙煎の仕方で事なきを得ました。

green beans in frying pan
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家庭でも焙煎は出来るのか?

出来ます。

生豆を乾煎りするればいいのです。つまり、オーブンやフライパンなどで焙煎作業は完成します。しかし、これらのやり方は一定のコーヒー豆の量や焙煎に掛かる時間を調整し辛いため、実際にカフェ営業で行うことには向きません。個人的に焙煎を楽しむ、友人にキャンプ場でコーヒーを振舞う程度の簡易な焙煎の仕方です。

■重量が軽いフライパンで。

フライパンに生豆を投入して、強火から弱火と火力を調節して焙煎をする方法があります。つまりガスコンロでの焙煎です。

コツは何点かありますが、生豆を乾煎りすることには他の焙煎機と違いは無いので準備を含め1時間程で焙煎が完了します。コツとしては、火にフライパンを当てないことです。火から近すぎる状態で焙煎を行うと、過剰に生豆の過熱が進み思い通りの焙煎度合いになりません。そして、浅煎り・中煎り・深煎りとコーヒーの味わいが変わることを楽しんでいる中で、狙った焙煎度合い(狙ったコーヒーの味わい)にしづらいことが難しいです。

また、生豆すべてに均等に熱が加わることが重要なので、焙煎作業中は常にフライパンを横に振っている体制になります。(それでも、多少の焼きムラが生じてしまいます…。)

つまり、火に近づきすぎないことに重点を置きながら、フライパンを常に振りながら、狙った焙煎度合いに生豆が成る頃合いを見計らって焙煎作業を終了しなければなりません。そのためには、重量の重い扱いづらいフライパンよりも、軽量なフライパンで焙煎作業を行った方が焙煎を行いやすいです。

軽量で小型のフライパンを使って、僕は当初焙煎を行っていました。加えて、焙煎中にフライパンを横に振っても生豆が零れ落ちないために、高さのあるフライパンがお勧めです。

最後に、忠告ですが、フライパンでの焙煎では生豆のシルバースキンという部分がチャフという皮となって、フライパン周りに飛び散ります…。フライパンでの焙煎作業は焙煎後のお掃除も込みでお楽しみください。


■片手で扱いが簡単な小型焙煎機

フライパンで焙煎を行うには、ちょっと厳しい点がある。軽量と言ってもフライパンを常に火の元で振りかざしていなければいけないことです。それならば、コーヒーを焙煎することを念頭に置かれた、片手使いの焙煎機はいかがでしょうか。


片手使いの焙煎機は、フライパンとは違って片手で扱える程、軽いのです。そして小型のため、持ち運ぶことも可能でキャンプやバーベキューの最中に焙煎をしてコーヒーを振舞うことも可能です。

しかし、軽量な片手で扱える焙煎でも先ほどのフライパンでの焙煎と同じく、火の元で振りかざし続けることが必須です。横方向に焙煎機を振りかざす為に、手首に負荷が掛かります。

また、このタイプの焙煎機は取っ手にも熱が伝わり、やけどの危険があるので、耐熱の手袋が必須です。(Beans Baseでは、下記の耐熱手袋を使用しています。)


■小型の焙煎機

フライパンで焙煎はちょっと厳しい。そして片手で扱える焙煎機でも焙煎は厳しい。出来なくは無いのだが、1時間程は強火の中で常にフライパンを振っていなければならない。個人的に焙煎を楽しむには本格的で楽しい趣味になるのだが、一定のコーヒー豆の量と一定の時間で焙煎作業が完結しない。それを実現するのが、小型で価格も低い小型の焙煎機である。


小型の焙煎機には多種多様のモノがあるが、特には生豆を乾煎りする部分が回転式の焙煎機がおススメです。


先ほど紹介したフライパンでの焙煎方法は焙煎作業中に常にフライパンを横方向に振っている動作を行っているしかなかった。それが、回転式の小型焙煎機となると、フライパンよりも少々値段が高くなるが本格的な焙煎機よりも低価格です。


また、回転式の焙煎機には手動と自動があります。手動の回転式焙煎機は上下の動作のみで一定の乾煎りを行うことが出来るので、焙煎時間が一定になります。


自家焙煎を行う喫茶店を開店する前に、焙煎の研究をしたり、オンラインショップでコーヒー豆を販売するには、初期投資も低く丁度いい焙煎機です。

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ちなみにBeans Baseでは…

ちなみに筆者が営んでいる自家焙煎カフェBeans Baseではユニオンから作成されている焙煎機です。1キロのコーヒー豆を30分間程で焙煎可能です。コーヒー豆を販売するオンラインショップや実際にカフェ・喫茶店を営む方にはお勧めの焙煎機です。


焙煎機は効率の良い焙煎作業が経営には必須です。効率の良い焙煎作業を実現する焙煎機は低価格帯の焙煎機から高価格帯の焙煎機まであります。しかし、高価格な焙煎機は高級車が購入できる程の価格なのでカフェ開店などの初期時期には、あまりお勧めしません。


価格が抑えめで、尚且つ効率のよく焙煎をしてコーヒー豆を扱うオンラインショップやカフェ・喫茶店を営むにはユニオンで作成されている1キロ焙煎機を当店では使用しています。

#酸っぱいコーヒーが苦手な店主のコーヒー

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