令和2年5月27日
農林水産省

バターは、生産量が増えているものの、一部の店頭で家庭用の欠品がみられることから、令和2年度のバターの輸入枠数量20,000トンは変更しません。他方、脱脂粉乳は、需給の緩和傾向が続く見込みであることから、令和2年度の脱脂粉乳の輸入枠数量を4,000トンから750トンに見直します。

1.バター及び脱脂粉乳の国家貿易による輸入枠数量

1月に今年度全体の輸入枠数量(バター2万トン、脱脂粉乳4千トン)を示し、5月及び9月に検証を行うこととしています。

2.直近の需給状況

新型コロナウイルス感染症による学校給食の休止や生クリーム等の業務用乳製品の需要減退にともなって、保存の利くバター及び脱脂粉乳の生産が増大しています。
具体的には、令和2年3~4月の生産量はバターが前年同月比131.6%、脱脂粉乳が同114.9%でした。

3.バターの輸入枠数量の検証

一部の店頭で家庭用バターの欠品がみられることから、年間の枠数量20,000トンは維持します。

4.脱脂粉乳の輸入枠数量の検証

緊急事態宣言が発令されている4月及び5月について、高水準の生産が継続すると仮定すると、脱脂粉乳の生産量は3千トン強増えると見込まれます。
このため、令和2年度の輸入枠数量は、4千トンの枠数量から3千トン強引き下げ、750トンとします。

5.家庭用バターの供給について

家庭用バターについては、外出自粛により、家庭でバターを使った菓子や料理を作る機会が増えたため、消費量が大幅に増加しています。
この事態を受け、乳業メーカーは通常の生産計画を上回って製造設備をフル稼働して家庭用バターを増産し(注1)、日々スーパー等に向けて出荷していますが、過去に例を見ないほどの消費の急増(注2)により、一時的に一部の店頭で欠品が生じています。
農林水産省としても、乳業メーカーに対し、引き続き、家庭用バターの増産をお願いしており、また、乳業メーカーは、店頭やネット販売で業務用ポンドバターの販売量を増やしていることから、バターの供給は増える見通しであり、欠品状況は徐々に改善に向かうものと見込んでいます。
注1:乳業メーカーからの聞き取りによると例年に比べ3~5割程度増産。
注2:POSデータによると、家庭用バターの販売個数(4月下旬~5月上旬)は、対前年比で約60%増加。

6.参考

令和2年1月31日付けプレスリリース「令和2年度のバター及び脱脂粉乳の輸入枠数量について」
https://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_gyunyu/200131.html

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