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From the ground up

adidas Originals(アディダス オリジナルス)が、数々の名作シルエットが目を引く「Home of Classics」コレクションを発表した。パリ北部、白一色に染まった巨大な倉庫に、ヨーロッパ中から1,000人以上の関係者が集結した。

スポーツという枠を超えてカルチャーを生んだといっても過言ではない2つのアイコン、「SUPERSTAR(スーパースター)」と「Stan Smith(スタンスミス)」は、純朴なホワイトを基調に敢えてイエローにしたミッドソールがブランドのアーカイブを思い起こす。クラシックとコンテンポラリーが交錯するその他の8モデルは、「Supercourt」、「Torison Comp」、「SC Premiere」、「A.R. Trainer」、「Continental 80」、「Nizza Hi RF」、「Rivalry Lo」、「Supercourt RX」となっている。

この7モデルはスポーツ向けのデザインではあるが、カジュアルにも履けるファッションの文脈を感じさせる。ランニング用ではなく、履き心地も良くてスタイリッシュに決まるからという理由で、スニーカーマニアが「Ultraboost(ウルトラブースト)」に手を出すように。

Stan SmithやSuperstarのようなモデルを通して、adidasはシンプルなローカットのレザーシューズの名前をものにした。そして、今回のオールレザーの新コレクションは、それを確固たるものへと明示するようだ。

adidas OriginalsのシニアデザインディレクターのOddbjorn Stavsengは、「長い間、レザーという素材のニュアンスに取り付く中、なめす過程において最も重要な点に辿り着いた。それは、トレンドを超越する遺産とラグジュアリーを色で表現するということ。無駄なものを削ぎ落とし、シルエットと素材の美しさを純粋に投影するもの」と語る。
adidasのアーカイブは「Home of Classics」のデザインにおいて重要な役割を担っており、新しいシューズの良さを裏付けるものとなっている。

「常にアーカイブと向き合っているが、このコレクションは特に過去のテニスシューズを掘り返し、レザーの厚みやステッチの幅、構造、ライナーの素材、ソールの厚み、色のニュアンスに至るまでを入念に調べ上げた」

クラブプロモーターとして働き、Run-DMC(ラン・ディーエムシー)がシェルトゥのSperstarを世に広めた時代に育ったadidasのエンターテイメント&マーケティング・インフルエンサーのグローバルディレクターのジョン・ウェクスラー(Jon Wexler)は音楽とポップカルチャー、スニーカーの世界が繋がったと実感している。

「80年代のSuperstarは、僕の情熱をかき立てた初めてのスニーカーだ。まだ子供だったRun-DMCの時代。それまではバスケットボールやテニスなどのスポーツ用だった『スニーカー』が、adidasにより初めてライフスタイルとなった時代だった」

Stan SmithやSuperstar、今で言うUltraboostのようなスニーカーは、どの時代でも世界中の根強いファンを獲得してきた。ただ、このカルチャーはインフルエンサーなくして、ここまでになってはいなかったと言う。

「もちろんモデルに熱心な人もいるが、起業家やデザイナーにかかわらず、誰が関連しているかも重要だと思う。ラフ・シモンズ(Raf Simons)やカニエ・ウエスト(Kanye West)は多くのファンを抱えているが、どちらもデザインや音楽からのアーティストだと言うこと」