Disc Review

Ukulele Songs / Eddie Vedder (Universal Republic)

UkuleleSongs

ウクレレ・ソングズ/エディ・ヴェダー

さあ、来週の月曜日に迫ってまいりました。CRT名物、ギター長屋シリーズ。中森泰弘&青山陽一というCRTが誇るギター・ボーイズをゲストに迎えての一夜です。今回はテーマが盛りだくさん。久々の新作ソロ・アルバムが出たロビー・ロバートソンとか、暮れに来日が決定したエリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッドとか、素晴らしい音質で甦ったロバート・ジョンソンとか…。他界してしまったコーネル・デュプリー追悼もしたいし、新作が素晴らしい仕上がりだったジョン・スコフィールドも爆音で聞きたいし、かねてから懸案のマイケル・ブルームフィールドについても深く突っ込みたいし。あらあら、どうしましょ!

もちろん、中森さん&青山さんの生ライヴもきっとあります。いや、絶対あります。まだ予約のほう、絶賛受付中ですので(笑)。左の情報欄をご参照のうえ、こぞっての参加、お待ちしてます。

で、今回のピック・アルバムも当日、でかい音で聞いてみたいなぁ。ギターじゃないんだけど。エディ・ヴェダーのソロ2作目。前作が映画のサントラだったことを思えば、これがソロ名義での初フル・アルバムってことになるのかも。そんな記念すべき1枚は、なんとウクレレの弾き語り盤。1曲だけチェロが出てきたり、グレン・ハンサードと キャット・パワーと、それぞれ1曲ずつデュエットしていたり、若干の彩りはあるものの、基本的には自ら奏でるウクレレのみで自らの歌声をバックアップした1枚で。しびれました。改めてこの人の歌心に。

新曲、カヴァー、再演入り乱れる選曲もナイス。特に、「モア・ザン・ユー・ノウ」「ワンス・イン・ア・ホワイル」「トゥナイト・ユー・ビロング・トゥ・ミー」「ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オヴ・ミー」といった、オールディーズ・ポップ・ファンにはおなじみのポップ・スタンダードに、エヴァリー・ブラザーズの「スリープレス・ナイト」を加えたカヴァー5曲がたまりません。

我が家ではノージがパール・ジャムというか、エディ・ヴェダーのことを大好きなもんで、普段からパール・ジャムはもちろん、彼がソロで展開してきた様々な活動を、ぼくもおこぼれでそれとなく耳にし続けてきたのだけれど。たぶんロックだけ聞いているようなタイプの音楽リスナーには絶対にとらえきれないだろうなと思われる雄大な幅の音楽性を彼は持ち合わせていて。そのあたりの魅力がこのアルバムで炸裂している感じ。大編成のバンドではなく、ウクレレというむちゃくちゃ小さな楽器ひとつでバックアップされたアルバムでこそ、そういう雄大な幅が表現できたというのは、なんだかとてつもなく素敵なことに思える。

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