meteor-detect を用いた流星のリアルタイム検出

2台のATOM Cam2 で撮影した2023年しぶんぎ座流星群 (1月3日極大夜). 北向きカメラはリアルタイム検出、南向きカメラは撮影後にサルベージ. 散在も混じっています.

 meteor-detect (開発者: 長谷川均氏/東京) の神髄は ATOM Cam2 で流星のリアルタイム検出ができる点といっても過言ではないでしょう。meteor-detect を導入以後、私はなぜかリアルタイム検出をうまく動かせなかったのですが、昨年末ごろから、ついに動かすことができました (T_T/

 さっそく、2023年のしぶんぎ座流星群の極大夜で運用してみたところ、正常に動作していることを確認できました。流星群じたいは2台の ATOM Cam2 を走らせ、1つは南向き、もう一つは北向きに。リアルタイム検出は北向きカメラに対して作動させました。以下、簡単にやり方をまとめておきます (PC に meteor-detect が入っている&動作していることが前提)。

 まずは ATOM 側のスマホアプリにて、「設定 (歯車のマーク)」-> 「その他」 -> 「PC で再生」 -> 「オンにする」という順番で、設定を行います。この設定を行うと、下記のような画面が現れます。

 じつはこの機能、 PC 上で VLC を使えば、ATOM Cam2 の映像が見られるようになる設定です。いつの間にこんな機能が!!それはさておき、表示されたリンクを使って、コマンドプロンプト (PC) で下記のような感じで meteor-detect 側に指令を出します。

python atomcam.py -e 2 -u rtsp://8433:0000@192.000.0.01/live

 上記のリンクはダミーです。 “-e 2” の部分はオプション設定で、私は検出された動画を2秒で切り出して欲しいので、こうしています(このオプションは省いても大丈夫)。なお WiFi (通信)の設定など人によって運用の仕方が異なるとは思いますが、おそらく多くの人は毎回 ATOM アプリが示してくれるリンクが変わっているはずなので、リアルタイム検出のコマンドを打つときは、リンクの情報を確認しておいたほうが良いでしょう。

コマンドプロンプトでリアルタイム検出が始まったところの様子.
リアルタイム検出がスタートすると、ATOM 側の映像が PC 上にも表示されます。「×」を押して消しても、何度も表示されるので、私は最小化しています.

 ちなみに、meteor-detect の readme を改めてよく見ると、

ATOMCam2のファームウェアバージョン4.58.0.91 以降から正式に RTSP をサポートしたので atomcam_tools のインストールがなくてもリアルタイム検出が可能になった。ただし、ATOMCam Swingの場合はこれがないとRTSP配信ができないので必要となる。

と書いてありました。なるほど、と思って ATOM のファームウェアアップデートの履歴を公式 HP に見に行ってみました。

ATOM Cam ファームウェア更新の履歴 (公式HPよりスクショ).

 すると、2022年5月18日から RTSP がサポートされていたようです。私は atomcam_tools がうまく動かせなかったので、リアルタイム検出は「まぁ、そのうちできたらエエか」ぐらいに思っていました。ところが、たまたま年末に Facebook で、 meteor-detect ユーザーのお一人である岡山の T さんの投稿にコメントしたところ、「meteor-detect じたいが入っているなら、リアルタイム検出はこんな感じで簡単にできるよ」という情報を頂戴。実際やってみると、「ええ!こんなに簡単だったのか!」とびっくり (^^; いかに自分が長谷川さんのマニュアル (readme) をちゃんと読んでいなかったか… 反省でございますw

 何はともあれ、リアルタイム検出が使えるようになり、ATOM Cam2 を使った流星撮影がさらにハッピーになりそうです (^^v

PS.
 リアルタイム検出は1台の PC で、2台のカメラについて動作できるのかな?!また試してみないと。

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