【北方領土返還】「『あの島を取り返す…』意識共有を」 有本香氏が県民大会で講演
2018年02月19日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
北方領土の早期返還を目指す「第32回県民大会」(北方領土返還要求運動県民会議主催)が16日、奈良市のなら100年会館で開かれ、参加した約430人が、ロシアが不法占拠を続ける北方四島の返還実現に向けた運動を推進することを確認した。
県民大会では、ジャーナリストの有本香氏が「緊迫する極東と北方領土問題|安倍外交は『戦後』を打破できるのか|」とのテーマで講演した。有本氏は「日本は北方四島を含む6852島からなる。その1つが欠けても完全な日本国とはいえない」と強調。「北方四島周辺の海は日本の領海。他国にとられれば漁業はできず、資源もさわれなくなる」と返還の重要性を訴えた。その上で、「国民全員が『あの島を取り返すんだ』という意識を持たなければいけない。返ってこなくて当たり前だと思った瞬間、北方領土だけでなく尖閣諸島もとられる」と警鐘を鳴らした。
県民大会では中学生を対象にした「平成29年度『北方領土と私たち』作文コンクール」の表彰式も行われた。特別賞を受賞した県立青翔中2年、大家衣穂理さん(14)は「北方領土は日本の領土。1日でも早く返還されるように、その歴史を学び、少しでも力になりたい」と話した。