>>>【5/19(日)】「メタファー」を通してクライアントの世界観を探求する~ICW2024~

「コーチャブルとは何か?」コーチングが機能する人の5つの特徴

クライアントとコーチのパートナー関係から成果が生まれるコーチング。コーチだけではなく、クライアント自身のあり方が成果に大きな影響を及ぼすことは、言うまでもありません。GoogleやAppleなど世界の名だたる企業のリーダー達をコーチングしたビル・キャンベルは、「コーチャブルな人」にしかコーチングを提供しなかったと言われています。

この記事ではコーチングが機能する人の特徴「コーチャブル」について詳しく解説しています。これからコーチングを受けたいと思っている方は、自分にその準備が出来ているかを確認するために、また現在コーチングを受けている方は現在地とポテンシャルの確認のために、是非読んでみてください。

コーチャブルとは?

コーチャブル(Coachable)は「コーチ=Coach」と「可能な=able」が組み合わさった英語で、文字通り「コーチングを受けられる状態にある人」を指します。生まれつきの能力やスキルというよりも「マインド(精神状態)」に近く、目標への情熱やオープンさ、主体性など、日本でも優秀なリーダーやマネージャーに共通している要素として、少しずつ浸透してきているワードかもしれません。

アメリカでコーチングを学ぶ際には、目の前の人が「コーチャブル」かどうかを確認せずにコーチングを始めてはいけない、と教わります。コーチングは万能のツールでも魔法でも無いため、機能するにはそれなりの条件が必要になるわけですね。

ではコーチャブルとはどういう状態なのか、具体的に5つ挙げていきます。

コーチャブルな人の5つの特徴

コーチャブルな人には以下のような特徴があります。

Passion

自分の目標や成長に情熱的である

コーチングが機能する人は、「人としての成長」にとても意欲的で、新しいチャレンジを学びの好機として捉えます。「絶対に変わってみせる」「きっとやり遂げてみせる」という強いエネルギーがあり、途中で挫折しにくいだけでなく、成長型マインドセット(自分の才能や能力は、自分次第で向上できる)を持っています。

Openness

素直さを持っている

コーチングが機能する人は、「自分はこう思う」という自分なりの考えを持ちながらも、他者の視点や今ここには無い新しい視点を探求することについてオープンです。これまでの考え方ややり方に捉われにくいため、他者のアイディアやフィードバックを受け入れやすく、必要であれば方向転換をするなど思考にも行動にも柔軟性を持っています。

Accountability

当事者意識がある

コーチングが機能する人は、起こることが何であれそれは自分の選択や行動の結果である、ということを理解しています。「○○してくれない」と他者を責める代わりに、目指すゴールに向かって「では自分は何が出来るか?自分は何を変えられるか?」を問い続け、主体的に行動を起こします。

Curiosity

好奇心旺盛である

コーチングが機能する人は、自分自身を知ることや未知の世界に飛び込むことに意欲的で、変化に対して尻込みしません。「実験する」「とりあえずやってみる」という行動のスタンスを持ち、試して上手くいかなければ別の道を模索するなど、失敗さえも一つの学びの材料にしていくことが出来ます。

Self-Awareness

自分をよく知っている

コーチングが機能する人は、自分の内面に意識を向け探求し続けることで、自身の「思考」「感情」「ニーズ」「価値感」「強み/弱み」などに気づいています。事実として起きたことと自分の解釈を切り分けて観察し、まるで第三者を見るかのように自分自身を俯瞰することで、自分にとってより良い選択をしていくことができます。

コーチングを受けながら育っていく要素もあるので最初から全てを持ち合わせている必要はありませんが、「自分はどうだろうか?」と問うてみた時にほとんど自信が無いという場合は、コーチングを受けても中々変化に繋がりにくいかもしれません。

また誰にでもアップダウンはありますから、いざコーチングを受け始めても常にコーチャブルでい続けることは難しいもの。時折「私は今コーチャブルか?」と確認をすることも、自分にとってより価値のあるコーチングの場を創っていく上で、重要なポイントです。

アンコーチャブルについて

コーチングが機能しやすい「コーチャブル」に対して、コーチングが機能しにくい「アンコーチャブル(Uncoachable)」という状態も存在しています。大きく4つ紹介すると:

  • カウンセリング/セラピーを必要としている

クライアントがメンタルダウンしている場合、コーチングは機能しないだけでなく害になることがあります。例えば前に進むのを妨げている思考や行動のパターンが幼少期のトラウマなどに起因している場合、コーチングでは扱うことが出来ないので、しかるべき専門家に相談する必要があります。
日本ではまだまだカウンセリングやセラピーを受けることへのハードルを高く感じている方が多いように思いますが、洋服を買いたければ靴屋ではなく洋服屋に行くように、それぞれ得意としている専門領域が違うだけなので、是非ご自分にとって必要な判断をされてください。

  • コーチングを必要としていない

企業からの依頼などで特に多いケースですが、クライアント本人が必要だと感じておらず会社からの指示でコーチングを受ける場合、コーチングが機能しにくいことがあります。クライアントが主体的にプロセスに関われるかどうかは、コーチング成功の要です。マネージャーやスタッフのためにコーチングの依頼を考えている経営者/人事の方は、ご本人の意志を確認することを心に留めておいてください。またクライアントに明確な夢や目標が無い場合もこれに該当します。

  • 他者に依存的である

当事者意識の反対になる「被害者意識」がある状態です。「○○してくれない」「どうして△△されるのか理解できない」など他者に焦点が当たり続けるため、自身の内面を観察するのが難しくなります。また自分で考え、選択し、行動するのではなく、他者の指示や命令に従う「受け身」な状態になっていることも多く、コーチに対しても依存的になりやすくコーチングが機能しません。

  • 固定型マインドセットを持っている

固定型マインドセット(Fixed Mindset)とは、「自分の能力や才能は生まれつきのもので、努力では変えられない」という考え方です。他者からの評価や失敗への恐れが強い傾向にあるため、新しいチャレンジが出来なかったり、「今までも○○だったから」「どうせやっても無駄」など諦めグセがついていることも多く、コーチングが機能しません。

コーチャブルであることは、人生を切り拓く

コーチャブルは、コーチングを受けることを前提にしたワードですが、優れたリーダーの要素としても挙げられているように、実際のところ人生に大きく関わるマインドでもあります。マネージャーや経営者で無かったとしても、誰もが自分自身の人生のリーダーですから。

目標への情熱があることは、人生にやりがいをもたらしますし、他者の視点を受け入れられることは、視野を広げより豊かな世界を生きることに繋がります。自分の選択が人生を左右していくと理解していることは、人生の舵を握ることですし、好奇心の強さはいくつになっても新たな出会いや学びをもたらしてくれるでしょう。何よりも自分自身をよく知っていること、自分を知ろうとし続けることは、より納得感のある人生を歩いていくことにも繋がっていきます。

前述の通り、コーチャブルとは生まれつきの能力や傾向性ではなく、ひとつの精神状態です。是非コーチングを受けている期間を活用して、よりコーチャブルな自分になれるようトライしてみましょう!

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