入院中のトランプ氏、SUVからサポーターに挨拶。ネット「シークレットサービスがかわいそう」

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トランプ大統領は4日午後、入院先のウォルター・リード病院の周りに応援にかけつけた支持者の前にSUVに乗って登場。車内から手を振り、声援に応えた。トランプ氏はその後、医療施設へと戻った。

この直前、トランプ氏はツイッターに動画を投稿し、「通りにいる素晴らしい愛国者たちに、ちょっとしたサプライズを行うつもりだ」と予告していた。
トランプ氏はビデオの中で医療従事者に感謝を述べた上で、「非常に興味深い旅をしている。コロナについて多くを学んだ。実際に学校に行くことで学んだ。それはリアルの学校だ。本を読みましょうというのではない。そして私は理解した」と語っていた。

同日、専属医師は会見で、トランプ氏が早くて月曜にも退院できる可能性があると発表した

会見では、入院前の容体について、ホワイトハウスで高熱を発し、94%以下まで血中酸素濃度が低下したため、酸素吸入を施したことも明らかにした。

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3日も再び酸素濃度が低下し、その際ステロイド薬「デキサメタゾン」を投与したという。投与期間5日の抗ウイルス薬「レムデシビル」をこれまでに2日投与したと発表した。
USAトウディによると、WHOはステロイドの使用に関して「重症」の場合のみ使用するよう推奨している。

ネットで非難

トランプ氏のサプライズ演出は、サポーターの歓迎を受ける一方、ネットでは批判の声が多数寄せられた。

ツイッターには「なぜ、車の中の人々をこんな危険にさらすんだ。人間性はどこにいった」や「シークレットサービスがかわいそう。ほかの患者と病院の従業員も」「窓を閉め切ってコロナ患者を乗せて運転をするシークレットサービスにお祈り申し上げます」といった声や、「コロナで入院した人々は、家族や友人にも会えず、1人で死んでいる。なのになぜ彼は、カルト信者に挨拶するために病院を離れられるのか」といったコメントが投稿された。

ウォルター・リード米軍医療センターの指導医、ジェイムズ・フィリップス氏はツイッターで「大統領のSUVは防弾だけでなく、化学攻撃に備えて密閉されている。車内で新型コロナウイルスに感染するリスクは、医療処置以外で感染するのと同じくらい高い」と指摘。「驚くほどの無責任」と非難した。さらに「完全に不必要な大統領の走行で車内にいた全員が、14日間隔離しなければならない。病気になるかもしれない。死ぬかもしれない」と述べ、「政治劇場のために命を危険にさらすようトランプに命じられたのだ。これは狂気だ」と厳しい口調で批判した。

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