少し前までは、仕事中はムダ話をしない
というのが一般的でした。

しかし、「ムダ話=雑談」は仕事においても
重要視される傾向があります。

なぜなら、
30秒の雑談は人から信頼され安心感を与え、
社会性がある人だと
評価されることがあるからです。

とはいえ、スタッフや患者さんに
「どう話しかけていいのかわからない」
「話すネタがない」
と悩んでいる方もいると思います。

そこで今回は、
雑談力を身につける4つのルール
について紹介していきます。

雑談力とは?

そもそも雑談力は、お笑い芸人さんのように
面白い話ができて、
オチまでしっかりとあるような
話し方のことではありません。

雑談力とは、相手との気まずさを解消し、
場の空気を作って、お互いの距離を
縮める能力のことです。

雑談力を身につけることで、
気持ちの良い関係性に発展したり、
多くの人から愛されたりする効果が期待できます。

雑談のルール

雑談のルールを守りながら
会話をすることで、雑談力がアップします。

雑談のルールには、
大まかに次の4つがあります。

  • 雑談はサクッと切り上げる
  • 目の前の相手の見えているところを褒める
  • 雑談のバランスは8対2
  • 通いたいと思うのは、雑談のうまい歯科医院


それぞれについて、解説していきます。

雑談はサクッと切り上げる

雑談が苦手という人の中には、
「上手く話が切り上げられない」
「上手に話を終われない」
といった後味の悪さを感じる場面が
多いのではないでしょうか?

話の切り上げ方は、雑談における
大切なポイントでもあります。

「それでは!」
「じゃあ、また」
「この辺で!」と
話しを終わらせて去っていったり、
雑談から治療説明や治療の本題に、
意識を向けたりすることで
話題を気持ちよく変えることができます。

結論は必要ありませんが、
”終わり”があるから
気楽に話せるようになるでしょう。

目の前の相手の見えているところを褒める

何を話すか悩んだときには、
相手の些細なことでも
褒めるのが雑談の基本です。

真剣に褒めるのではなく、
取り止めのないことや
何となく褒めることを意識しましょう。

例えば、
「〇〇さん、髪型変えたんだね!
とても似合っているね!」
とスタッフに声をかけても良いでしょう。

患者さんの場合には、
「〇〇さんの付けている時計かっこいいですね!
今はスマートフォンで
時間を確認することが多いですが、
やっぱり時計はかっこいいですね。素敵です!」
というように、
相手の身につけている物を
褒めると良いでしょう。

相手の見えている部分を褒めるのは、
お互いの場の空気をあたためて、
距離を近づけるのが目的だからです。

相手に一歩近づくには、
褒めるのが近道になります。

褒められて嬉しくない人はほとんどいませんし、
「この人は、自分のことを悪く思っていない」と
相手は感じやすいです。

ただ、次のような褒め方をすると、
相手の信頼を失う可能性があり注意が必要です。

「〇〇さんは子育てもしながら、
仕事をしていて立派ですね。」と
スタッフに話しかけるのは、雑談ではありません。

人によっては、こういうことを言われると
「ごますり」や「イヤミ」と捉えられて
なるべく話したくない相手になりやすいです。

褒めるときは、
”相手の見えているところ”
が基本になります。

雑談のバランスは、8対2

雑談は、相手を主体にするのが基本です。

自分の話だけでは
相手がついてこない傾向があります。

かといって、100%相手の雑談で進めるのは、
ストレスにもなりやすいです。

また、そんな状態の雑談では相手も
「この人は話を聞いているのかな?」と
不安を覚えるきっかけになる可能性があります。

そこで、雑談の全体をしめる
「相手主体の話題」と
「自分主体の話題」の比率、
つまり、話題の支配率が大事になります。

ただ、雑談をする相手の様子や状況によって、
比率は変えていく必要があります。

例えば、スタッフや患者さんとの雑談は、
自分が発する話題で雑談をリードする、
6対4または、7対3の比率を意識しましょう。

この場合には、相手の話が少なくても
十分に有意義な雑談になるでしょう。

相手が話し好きの場合には、
相手が8、自分が2のバランスが
良いとされています。

話し好きな人は、話題が自分の話から
別のことに移ったときに、
興味をなくす傾向があります。

そういう場合には、聞き役に徹することで
相手がペースを作ってくれます。

雑談は、話題を支配するだけではなく、
状況に応じて相手にパスを回して、
話題を支配させることも重要です。

通いたいと思うのは雑談の上手い歯科医院

患者さんを常連にさせるには、
技術力以上に
患者さんとのやりとりが大事になる
場合があります。

特に歯科医院は、数も多く技術で他の医院と
差別化を図ろうとしても、
患者さんに感じてもらいにくい、
伝わりづらいことがほとんどです。

そこで、専門的な話をできるのはもちろん、
気心がしれていて、心地よい雑談ができる
歯科医院なのかが重要になってきます。

患者さんは、
信頼関係ができている歯科医院に好意をもち、
通い続けたいと思う傾向があります。

まとめ

雑談には、大まかに次の4つのルールがあります。

  • 雑談はサクッと切り上げる
  • 目の前の相手の見えているところを褒める
  • 雑談のバランスは8対2
  • 通いたいと思うのは、雑談の上手い歯科医院

今回紹介したルールを意識しながら、
会話をするだけで、お互いに楽しく
雑談できるようになります。

雑談力を高めて、スタッフや患者さんと
信頼関係を築いていきましょう。