山形県鶴岡のラーメン屋を訪ねる前日、仙台の青葉区にいた。繁華街の国分町、一番町を3人で小一時間ほど徘徊する。宿を早い時間に出たことと、日曜日ということでやっている店はまばら。
「良さそうな店は全滅だね」
「あれ、ここどうかな…」
目に留まったのが今時風情の小さな酒場。
「まだ新しい店みたいだな、焼き鳥だね…」
「入ってみますか」
なにか惹きつけられるものがあって吸い寄せられた。2階席があるようだが、1階はカウンター5席の狭小スペース。岩手と秋田出身の兄さん2人で切り盛り。
お通しは「縮みほうれん草お浸し」。焼き鳥が売りのようだが、この日は3人魚介の気分だった。
まずは生ビール。さっそく注文したのが「真鱈の白子」(撮ったはずだけど写真がない)をいただくとバツグンの美味しさ。
「いままで食った白子の中でコレ一番ですね」
とボンボン社長。確かに、こんなに旨い白子はお目にかかったことがない。
次に「吉次(キジキ)の煮付け」は関東で言うキンキのことだ。醤油、味醂の塩梅がドンピシャで脂がほどよく乗り、実に美味。
次に「ヒラメ刺し」、
「牡蠣の串焼き」、
仙台名物「牛タン焼き」を食らう。
「この牛タン、ヘタな専門店より旨いっすね」
と若林。いや~、うちらは鼻が利く、ここは実にいい店だ。両隣の客とも盛り上がる。
「ブログ乗せていいですか」
「いいよ、いいよ」
と2人。たぶん酔っぱらっているので覚えてないんじゃないかな。お勧めの日本酒を選んでもらう。
まずは「東一」(山田錦純米大吟醸)、
そして「廣戸川」(純米吟醸)、
次に「仙禽(せんきん) 雪だるましぼりたて活性にごり酒」、これ微発砲でいい、どれもいい日本酒だ。
酔っていたのでうろ覚えだけど、開店は3年とか6年とか言ってたかな。この居酒屋近所にあったら通っちゃうな。今回食べなかったけど、お兄さんたちのが作る焼き鳥もきっと美味しいに違いない。
「日曜日は基本休みなんですけど、予約が入ったもので急遽開けたんですよ」
とのことだった。この店いつかまた来たいな。
〈店舗データ〉
【住所】宮城県仙台市青葉区一番町4-7-7 電話022-263-7090
【営業】17時~翌1時
【休日】日
【アクセス】仙台市南北線 勾当台公園駅 三越南出口から徒歩1分