メルセデスのSLシリーズではR107系が一番印象的なのですが、それはちょうど物ごころついた辺りから成人する頃まで長きにわたり生産されていたからかもしれません。
その祖である300SL(W198)はガルウイングが特徴の高級スポーツカーです。
プロトタイプ(W194)はもともと市販予定はなくレースでの活躍で注目されアメリカのディーラーの要望で市販バージョンが開発されたそうです。プロトタイプのストンとした形に比べると抑揚のついたそれは確かにアメリカ受けしそうなデザインです。
しかしデザイン上の判断ではなく構造上の制限からガルウイングとせざるえなかったという話はドイツの機能主義を感じさせるエピソードでよいです。初の直噴ガソリンエンジンというのも技術の高さを感じますし、実際世界最速の車だったそうです。
写真はタミヤの300SLです。話題の新製品なので作ってみました。複雑なフレームやエンジンも再現されガルウイングにボンネットも開閉可能というスーパーなキットです。
ウインドウは内側からのはめ込み式ですが、斜めに薄く成形された窓枠に高精度できっちりはめ込めるようになっている所は特に気に入りました。非常に実感的で一線を画すクオリティです。
部品点数は多いですがなんのストレスもなく楽しく作れます。メッキパーツも主要な部分はアンダーゲート化されてますし難点は若干高価だという所ぐらいです。。
バンパーレスの姿がより精悍なので無しとし、フロントにはステー部分を利用してフォグランプをつけてみました。そのためナンバーはボディに直付けとしています。
300SLのプラモデルは他にドイツレベルから出ていたような気がします。レベルからはさらに300SLRもあったようです(SLRはメカニズム的には関連がない純レース用マシンですが、300SLをさらに尖らせたようなスタイルがカッコいい車です)。調べたところエレールの1/24や、ミニクラフトというメーカーの1/16というビックスケールも存在していました。
こんなヒストリックなモデルが新製品として出たのには感動です。これからもタミヤには期待したいです。