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チェコ、シェールガス開発に2年の禁止期間(Reuters)

2012-05-09 11:06:40

世界中でシェールガス探査が進む。残念ながら日本では採掘できないが、日本の環境技術を生かせる
【プラハ7日ロイター時事】頁岩層に含まれるシェールガスの開発をめぐる議論が高まっているチェコの環境省は7日、同省サイトで、ガス探査認可に2年間の禁止期間を置く計画であることを明らかにした。同省はこの間に、探査企業にとって明確な法律を整備するとしている。

ポーランドのシェールガス探査現場で話す作業員(2010年7月9日、ポーランド中部コジェニツェ近郊)




 同省は「既存の法律はシェールガスにおけるような技術的に複雑な研究に対処していない」としている。

 環境省は4月、政府委員会は認可申請の審査過程で法的、手続き的に誤りを犯したとして、オーストラリアのバスガス社に対する暫定的な探査認可を撤回した。同社の親会社ハットン・エナジーはロイター通信に対して、チェコの行政の不透明さを理由に、同国からの撤退を検討する可能性があると述べた。

 欧州各国はシェールガス開発をめぐって見解が分かれており、フランスやブルガリアなどは、フラッキング(水圧破砕)法と呼ばれるガス採掘法が環境に悪影響を及ぼす恐れがあるとして探査を中断している。この方法では、ガス採取に大量の水と化学品が使われる。

 一方で、シェールガス埋蔵量が豊富にあると見られるポーランドでは、エネルギー供給確保の期待が環境への懸念を上回っている。

 チェコの推定埋蔵量はポーランドのそれを大きく下回っている。最も有望な地域はオーストリアとの国境に近い南部にあり、チェコの鉱業会社MNDは早ければ2014年にも生産を始めたいとしている。

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2012050800240