毎日を旅するように暮らす筆談トラベラーのサイト

水と火と Muktinath ムクチナート

峠から1500m程下降していくと刺さるように尖った風もやわらかくなり気温も上がっていった

頭がみえないくらい、巨大荷物を抱えるポーターの多くは
平地が近づくとゴール(=給料日)を意味する

ムクチナート→空港のあるジョムソンでは、これまでの労働から解放される

けれど、うちらは、このまま北上してガイド、ポーター共に旅を続けた

見知らぬポーターの後ろ姿

彼の、もうすぐ家族の元に帰れる嬉しさを感じようとしたけれど歯を食いしばる表情の方が印象に残ってしまった

斜面いっぱいのタルチョが運動会の万国旗を思い起こさせるが
ここは寺院がある聖地なのだった

ラマ僧の洗濯干し場は布1枚だけ身にまとう暮らしを改めて気づかせてくれる

電気洗濯機もなく雪解け水で洗って、絞って干す

ヒンズー教とチベット仏教がうまく融合した、ここムスタンの谷ムクチナートには
釈迦像とビシュヌ神の両方を見かけることができる

神聖なる寺院なので写真はないけれど
中に入るとビシュヌ像があり、その下には何百年も消えずに灯る聖火が青白く揺れていた
天然ガスが出ているらしいのだ
けれど、その炎を見るためにはビシュヌ像の下の洞穴に顔を沈めて覗きこむ必要があるのだ
火をみたい人は異教徒であっても無意識にひざまずくようにできていて
まるで水戸黄門の印籠のようであった
そして、もう一つの寺院には、108の蛇口から水が流れ出て
手にその聖水を受けて頭に浴びる

近くには山からの源流が湧き出ていた

この水がカリカンダキ川となり、ゆくゆくはガンジス川にも姿をかえて
インドへと流れていく
近くのロッジ兼食堂で見かけた太陽からの熱で湧く機材

そうして歩いていくとヤクの毛などからの糸で野外で機織り仕事をしていた

水も凍てつく山から下りたところに雪解け水があふれ、川が出来、火が灯る

聖地とは恵みを感じる地でもあるのだなと思う
そこで洗濯をし、布を織り、太陽熱で湯を沸かし
生活する村がその麓に広がっていく