産後の睡眠不足はいつまで続く??対策は??



産後ママによくある睡眠不足の原因は??

◆緊張状態になっている

特に産後間もないと、お母さんの体が緊張状態にあるので、交感神経が優位になりがちです。
自律神経には交換神経と副交感神経の2つがありますが、深い睡眠を取るには副交感神経が優位な状態になる必要があり、交感神経が活発になると、どうしても眠りが浅くなってしまいます。

◆赤ちゃんのお世話

赤ちゃんが生まれると昼夜関係なく、授乳やおむつを替えなどのお世話をすることになるので、睡眠自体が細切れになり、まとまって眠れず眠気を感じやすくなってしまいます。

◆運動不足

産後は家にこもりぎみになってしまうため、活動量・活動量が不足し、よく眠れないという場合もあります。特に産後2ヶ月が過ぎても眠りづらいという場合には、昼間の活動量が足りていないことも考えられますので、軽く体をうごかすことを心がけましょう。

産後の睡眠不足はいつまで続く?

夜間の授乳があるうちは、どうしても睡眠不足が続きます。一般的に赤ちゃんは早ければ3~4ヶ月頃から体内リズムが整ってくるので、夜もまとまって寝てくれるようになるようですが、個人差は大きいです。中には3ヶ月を過ぎても睡眠リズムに変化がないという赤ちゃんもいますが、成長に伴って夜眠れる時間も長くなり、多くの場合、卒乳するとまとまって寝てくれるようになります。

睡眠不足による影響は?トラブルは?

体の凝りや貧血、母乳の出が悪くなる、イライラなど、寝不足はすべての不調の原因になってきます。

また、母乳は寝ている間に作られるので、夜に睡眠が取れないと、母乳の出が悪くなります。また産後の体の戻りも悪くなってしまいますので、注意が必要です。

産後の睡眠不足に効果的な対策・対処法は?

◆赤ちゃんと一緒にお昼寝しよう

夜はどうしても赤ちゃんが泣いて熟睡できないので、昼間であっても赤ちゃんが寝ている時に一緒にお昼寝するようにして、少しでも睡眠を取るようにしましょう。

◆少しずつ体を動かそう

産後2ヶ月以降は、眠れていないからといって、体力を温存しようとだらだら過ごしたり、体を動かさない生活を送っていたりすると、逆に夜眠れなくなる場合もあります。日常生活の中での活動量を意識して、体調がいいときにはウォーキングなどの有酸素運動をして、少しずつ体を動かすようにしましょう。shutterstock_196210763

とにかく眠気を抑えたい人におすすめの方法は?

無理に眠気を抑えるのではなく、眠たいときにはできるだけ眠ってほしいと思います。
どうしても起きていないといけない場合は、眠気を覚ます効果があるペパーミントなどの精油をハンカチに1~2滴たらして、鼻に近づけて香りを吸入するなど、アロマテラピーの力を借りることがおすすめです。

また、無理のない範囲で少し体を動かすのもリフレッシュできますよ。カフェインは母乳に影響が出やすいので、産後にコーヒーや緑茶を飲むことはできるだけ避けてください。

睡眠不足のイライラで夫にあたってしまう時は?

産後、睡眠不足が続くと精神にも影響して、ストレスが溜まってしまいますよね。また、ホルモンバランスの変化により産後は精神的に不安定な状態になっています。さらに、母親になったという緊張感や社会と切り離されてしまったような孤独感を感じることもあるかもしれません。そのため、夫の些細な言動にイライラしてしまいます。

しかし、産後の気持ちというのはなかなか旦那さんには分かりづらいものです。特にはじめての出産だと、ご主人が奥さんの変化に戸惑うことが多いものです。
出産後に夫婦関係が悪化してしまう「産後クライシス(危機)」という言葉をよく耳にするようになりましたが、これは産後とう状況への夫の理解が足りないことが原因とも言えます。

そのため、あらかじめ「産後はイライラするものだ」ということを伝えておくといいかもしれません。ホルモンのバランスや夜眠れないことが原因だということを説明し、イライラするのは仕方がないことだと分かってもらえれば、旦那さんの気持ちもずいぶん変わるのではないでしょうか。同時に、ママ自身も産後にイライラしてしまうのは自然なことだと割り切り、いつかは治まるものだと信じましょう。

また、夫が家事や育児に積極的に参加できるよう、してほしいことを具体的に伝えましょう。そして眠れる時には寝るように心がけてください。授乳をされている方は、夜だけでも旦那さんにミルクを飲ませてもらい、自分は少しでも睡眠をとるようにして、体調を整えることを優先してください。
また、家事や育児のことだけでなく、できるだけ気持ちを深く伝えあうような時間を意識して持つことも大切です。

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産後のホルモンバランスと睡眠の関係は?

産後の睡眠には「プロラクチン」「メラトニン」というホルモンが関わってきます。

「プロラクチン」とは母乳の分泌を促すホルモンです。このホルモンのおかげで、赤ちゃんが夜中に泣いても、すぐ目が覚め、授乳が終わるとすぐに眠りにつけるようになっています。

このプロラクチンには母乳分泌作用の他、ストレス耐性の増加,身体修復の作用があり、睡眠不足によるストレスや疲労も緩和されるようにできています。

「メラトニン」というホルモンは、眠りに関するホルモンで、夕方から分泌され、安眠を導く働きがあります。メラトニンは、母親の体内リズムを変化させ、細切れ睡眠でも疲れが取れるようにしてくれます。産後は睡眠不足に対応しやすい体になるのです。

反対に、産後のママに不足がちなのが「セロトニン」です。セロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、「睡眠の質の向上」や「精神の安定」などの働きがあります。

セロトニンは、産後2~3日で女性ホルモンの減少とともに減ってしまうことから、産後は意識的にセロトニンを増やしてあげる必要があります。セロトニンが不足すると、無気力になったり、睡眠障害や産後うつを引き起こします。セロトニンを増やすには「日光を浴びる」「栄養をしっかり摂る」「リズム運動をする」などが効果的です。

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まとめ

産後のお母さんの体は睡眠不足に対応できるように変化しているので、心配しすぎることはありません。
しかし、睡眠不足が続くと肩こりや貧血にもつながってきますので注意が必要です。さらに、イライラしてしまう、家族にきつく当たってしまうということがある場合には、無理をしないでしっかりと休むようにしましょう。

赤ちゃんが寝ている間に家事などするのではなく、少しでも身体を休めるように眠ることが大事です。身体の疲れは心の疲れにもつながります。赤ちゃんだけでなく、お母さんも寝るのが仕事だと考えて、体を休ませることを忘れないようにしましょう。

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