今シーズンからリクエスト制度が導入され、ここまで200件近く、リプレー検証されているそうだ。
成功率は高くて50%くらいとか。
この成功率は、額面通りには受け取ることはできない。
ひと試合で2回許されており、リクエストしながらも、
審判の判定通りで覆りはしないだろうと思いながら要求する事も多いからだ。
その理由は、様々。
2度許されていることから、1度失敗しても次があるということ、
試合展開によっては、失敗しても大勢に影響ないから、とりあえずやっておくかというケースがあること、
選手を慮って、首脳陣がかばってやるというパフォーマンスがあること、など。
導入された『リクエスト』制度。
制度自体は、判定に異議を唱えて、もう一度検証してくれという仕組みだ。
監督が審判にリプレー検証を要求するわけだが、
テレビの実況は 「“リクエスト”が要求されました。」と言うケースがよくあった。
この言い方はおかしい。
そもそもリクエストは要求という意味。
「リプレー検証が要求されました。」とか
「リクエストです。」とか
「リクエストがなされました。」とか
「リクエスト(制度)を活用です。」でいい。
この言い方をしてしまう実況の思惑としては、
“リクエスト”という制度としての名称を言っており、
したがい、“リクエスト”という制度を“要求”という意識が内包している。
つまり、「監督は、申告敬遠を審判に告げました。」と同じ意味で
「監督は、リクエストを審判に要求(告げ)しました。」という意識なわけだ。
しかし、おかしいと気づいた人がいたのか、
最近は、この辺を注意して実況し出した感があり、敏感になった気がする。
ところで、この場では、審判制度について数多くのことを提言してきた。
それが、現実にはリクエスト制度という形で一旦の回答をもらったことになる。
この場に記してきたことの多くが、このリクエスト制度という仕組みで問題は解消されることになったのか。
審判制度が一歩進んだことになるこのリクエスト制度で、この場で記してきたことが、満たされることになったのか。
乖離はないか。
木曜連載として振り返りたい。
何度も記してきたからには、検証せざるを得ない出来事だ。
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