YAMAHA C3のアクションのみをお客様宅から引き取り、工房で修理を行いました。
購入してから2年くらいの新しいピアノで、お客様は趣味で楽しんでおられます。よく弾く音域の中音の黒鍵が重く、疲れてしまうと仰るので調べてみたら、いくつかの黒鍵のダウンウェイトが理想が50~55gなのに対し、65g以上もありました。ほかのキーも調べてみましたが、重さにはバラつきがあり、弾きにくい状態でした。
タッチが重い原因として、アクション機構内部での摩擦も考えられますが、調べたところ問題ありませんでした。なので鍵盤鉛調整を提案し、タッチウェイトの調整をすることになりました。
鍵盤バランスホールの掃除、キーピンの掃除
比較的新しいピアノでも、バランスホールやバランスピン、フロントピンは少し汚れが付いていました。
鍵盤のウェイトを測る前に、バランスホールやバランスピン、フロントピンを綺麗にして、余計な引っ掛かりを無くします。
そして、鍵盤調整も行います。バランスホールのブッシングクロスが膨らみ気味でした。
ウェイトを測定し、鉛を取り除く
作業の目標は、低音~高音にかけて、53gから50gのダウンウェイト、アップウェイトが25g以上になるように目指しました。
鍵盤そのものを必要以上に重くしたくないので、まずは余計な鉛を取り除きます。
(鉛を取り除いている様子)
鉛を取り除いた部分は、埋木をします。
ウェイト測定~鉛入れ
続いて必要な場所に鉛を入れていきます。
(鉛を入れるための穴あけ)
(鉛を入れてかしめる機具と鉛を入れる黒鍵)
タッチウェイトの調整をして、バラつきがなくなり、お客様も喜んでくださいました。
by真帆
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