性の極限を描いた石田衣良の恋愛小説を映画化した『娼年』の映画化実現について本作のプロデューサーが明かした裏話が到着した。

本作は、娼夫として生きる主人公・リョウが一人の人間として、男性として成長する姿を描くセンセーショナルな人間ドラマ。原作は2001年の直木賞候補となった石田衣良の同名小説。性の極限を描いたセンセーショナルな内容は大きな話題となり、多くの女性から共感を得た。また昨年8月には三浦大輔演出、松坂桃李主演で舞台化され、原作に忠実にセックスを真っ向からから描いた内容と松坂桃李の文字通りの体当たりの演技が話題騒然となり、チケット売り出しと同時にソールドアウト。舞台と同じ三浦×松坂のコンビで映画化した本作では、舞台とは一味違う映像表現の限界に挑戦する。

今回、本作の映画化実現について、小西プロデューサーが裏話を明かした。

「撮影前、念の為、レイティングを確認しようと、映画倫理機構(映倫)に台本を持ち込みました。意外にも映倫のご担当者はすでに原作小説も読まれていました。なぜなら、過去に何度か映像化が企画され、性描写などについて相談を受けたりしたことがあったそうで、気になったので原作を読んだんです。というお話をされていました。結局、どれも実現に至らなかったようですが、質問や相談の多くはR18+指定にならないような描写にするにはどうしたらよいか?というものだったそうです。また、“主人公リョウを含め演じる俳優さんがなかなか見つからないみたいですよ”というお話もされていました。そもそもあの原作を映像化するにはR18+でないと無理なんだと再認識しましたし、松坂さんや出演者の方々の役者魂を改めて物語っているエピソードだと思います」

そのような背景があったため、 台本を読んだ映倫の担当者は、「本当にこのままやるんですか?」「主人公を松坂桃李さんがやるんですか?」と目を丸くし驚きを隠さなかったという。その台本は、“R18+指定にならないような描写”ではなく、「“性描写”に関しては一切妥協しない」と 脚本・監督三浦大輔が語る通り、半分以上をセックスシーンが占め、事細かに行為の描写が書き込まれていた。

原作者・石田衣良も、「娼年」執筆にあたり、編集者に大学生の娼夫がたくさんの女性と性の仕事をしていくなかで、ひとりの人間として成長していくストーリーであることと、「セックス表現からは絶対に逃げないで書きたい」と説明している。そんな監督と原作者がこだわった、「性描写に関しては妥協しない」「セックス表現からは絶対に逃げない」という、他の企画とは真逆の“R18+も厭わない”アプローチが映画化実現への大きなポイントとなったことは間違いない。

映倫の担当者からは、「R18+なら何の問題もありません」と太鼓判を押された。さらに帰り際には、「この小説を描写も含め中途半端に映画化するならやる意味がないと思う。応援していますから是非実現してください」とエールを送られた。

これは、映画史における「事件」になる―。困難と言われた映画化に、「“性描写”に関しては一切妥協しない」と言う三浦大輔監督とともに臨んだ松坂が、「ここまで精神的に追い込まれた現場は初めてかもしれません」と語るように、監督、スタッフ、俳優陣が全身全霊を込めて作った渾身の作品。「娼夫」になる領を通して描かれる性、その性を通してひとりひとりの奥深くに潜む人間ドラマに一層、期待が高まる。

映画『娼年』は2018年4月6日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国で公開!
脚本・監督:三浦大輔
原作:石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)
出演:松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡德馬/江波杏子
配給:ファントム・フィルム
©石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会