ロマンによる経営

経営コンサルタントの時の私のオリジナルの主張
2つあります。
「ロマンによる経営」と「ノウハウ集をベースにした経営」

ロマンによる経営
その時の経営コンサルタントは、100億企業という歌い文句を売りにしていました。

100億企業というのは、年間の売上高が100億円以上ある会社。

地方都市の30億くらいの会社にDMを郵送し、
「100億円企業達成のノウハウ」というセミナーをうち、
参加企業に営業をかけてコンサルタント契約を結ぶ。

地方都市の30億くらいの会社って、その地域、その業界で、ナンバーワン企業。
とても優れた要素を持っており、勢いで急成長を遂げている。
ただ、そのくらいで色んな問題点が数多く出始め、社長としても危機感を募らせる時期。

中期経営計画という今後5年を見据えた経営の計画を、きっちり作る必要がありますね。
人事システムや管理会計システムといった経営の仕組みを作り上げる必要がありますね。
そのお手伝いをしましょうという経営コンサルタント。

中期経営計画
中期経営計画をたてるとして、スタートとなる5年後の目標を考えます。
当たり前に出てくるのが年商100億円の達成。

当然ですね。
それがやりたくてコンサルタント契約をしている訳ですから。
でも、それだけってどうなんだろうって疑問が沸いてきたんです。

量的な拡大以外に
会社をやってる限りは大きくしたい。
極めて純粋な願いです。
非常に良く分かるので否定はしません。
ただ、大きくなりさえすれば、と思っているなら違うんじゃないって感じます。

悲しい例をいっぱい見た
中期経営計画とかに携わっていると悲しくなることがあります。
子会社です。

企業って大きくなってくると、大企業病だなんだ言って会社を分けようとします。
別れるとその一つが子会社ってことになります。

そういうところから依頼が来て、5年後の姿を描きましょうって。

必ず出てくるのが脱○○。
親会社にばかり依存するのは良くないんじゃないかって。
でも、そんな事できるわけもない。
でもなんとか知恵を絞ってちょっとでも独自性を出そうとする。
不思議に、そうこうしているうちにみんな気持ちが盛り上がってくる。
業績も伸びたりするんです。

多くの場合子会社の社長って親会社から来たりする。
子会社でありながら自分達の中期経営計画をまとめようとする社長ってかなり前向き。
社員たちも喜んで
今度の社長は違うぞ。
腰掛けじゃなく、真剣に向き合ってくれる。
この会社に骨を埋めるって言ってくれている。

ところが
業績が伸びちゃうんです。

そうすると親会社から社長にお声がかかっちゃう。
君は素晴らしいね。
もっと大きな舞台で力を発揮してもらうことにしよう。

社員はビックリします。
中期経営計画がまとまり、5年後へ向けてハッキリしたビジョンのもと、
さあスタートだ。

そんな矢先に社長は栄転で居なくなっちゃいます。
栄転なんだから、社長は断りはしません。
社員も大好きな社長が認められた出来事なんだし
行かないでくださいなんて言えません

残されるのは今度こそはと期待し燃え上がった社員たち
悲しすぎます。

子会社なんて作らないで欲しい
大きくなった弊害なんて言うんだったら、最初から大きくしなきゃいいじゃないですか。

ロマンを掲げましょう
数字的な拡大目標以外にもう一つ、「やりたいこと」を掲げましょう。
創業社長であればなんかやりたいことがあって会社を起こしたはず
思い出しましょう。
創業社長じゃなくたってやりたいことを明確に紙に書き、みんなに分かるように掲げて仕事する。
そういうのって多数決で会議で決めたりしちゃダメ。
会社のトップが「トップのロマン」として掲げる
長い間かけて、社員が入れ替わっていくなかで、ロマンを共有できるひとだけが残っていく。
そういう経営のやり方。
最終的に社員みんながロマンを共有し、日々の仕事の中で震えるような充実感と喜びを感じられる。
そんな会社

そんな会社で働きたくないですか

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