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「神は人を何処へ導くのか」 鈴木秀子 著 その1
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この本は、先ほど出てきた「サムシンググレート」に書かれていた様に、Amazonで「祈り」をキーワードにして購入したもう一つの本である。
 
鈴木秀子さんは、エニアグラムを日本に最初に紹介した人らしく、その関係で「死にゆく者からの言葉」を同時に買ったのだが、後者は確かに「シスター」と言う立場の人が、死を前にした人と接し、そこから何を考え、何を得たのかを綴ったものであり、読んでいて何度も涙した。
 
 
そんな経験で、彼女の本を選んだのだが、彼女もまた多くの著書がある。
ではなぜこの本を選んだのかということなのだが、副題として「沈黙の行、神秘体験、そして超自然の力」と書かれているが、その中でも特に「沈黙の行」について知りたいと思った。
 
 
それはたぶんエハン・デラヴィ氏の何かの著書の中だったと思うが、海外の知人が子供の頃に夏休みになると「沈黙の館」とでもいうのだろうか?
40日間だったかな?のあいだ、話をしてはいけないと言う修行に毎年参加したらしい。
そしてやっと3年目にして、それを遂行でき、その遂行した仲間と、教師がその晩一緒に食事をした。
すると、その食事中ずっと、コミュニケーションが盛んに行われたとの事。
 
ただし、彼らは一言も言葉を発していなかったと言う。
 
つまり、沈黙を貫くことで、言葉ではなく、もっと深いところでコミュニケーション能力が付くらしい・・・
 
そんな話があったので、私はそれについてもう少し知りたいと思い、この本を選んだ。
 
 

 
ただ、この本のAmazonのレビューは二人しか書かれておらず、一人はこのに好意的であり哲学的な教えから学ぶものがあったと言う。
 
しかしもう一人は「題名と中身が一致しない」と悪評を書かれていたのだが、その人は自分はクリスチャンじゃないから、この手の「」は理解できないと言う。
 
しかし、私はまだ半分ほどしか読んでいないのだが、この鈴木秀子さんのとても奥の深い内容に、この本が古本で「1円」で売られていることに、とても疑問を持った。
 
それだけ、クリスチャンと言うものが日本に根付かず、多くの人から先入観で見られていることの証であろう。
 
かく言う私も、クリスチャンなんて、我々日本人と別世界の人種だとずっと思っていたし、特にカトリックなど悪の権化とまで思っていた。
 
しかし、例えクリスチャンであれ、仏教徒であれ、神道であれ、イスラム教であれ、そのもとになる教えは共通していることに、最近多くの本を読み気が付いた。
 
 
だから私は鈴木秀子さんのクリスチャンとしての教えを読んでも、何も違和感を覚えなかった。
 
 
さて本の内容なのだが、「死にゆく者からの言葉」にも彼女が泊まった教会の宿舎の階段を踏み放し、臨死体験をしたこと、そしてその時にたまたまその宿舎に泊まっていた外国人シスターと、時を隔てて再会したと記されていたのだが、この本にはそのあたりの話がもっと細かく書かれていたり、著者はその後不思議な癒しの力を授かり、多くの人を癒した経験が記されていた。
 
そしてもっと不思議な話なのだが、彼女が出席した知人の結婚式で、不思議な紳士と出会う。
彼は高野山の僧なのだが、透視能力や人の未来を予知したりする能力を持つが、しかしその不幸を小さくはできても、ゼロには自分はできないが、鈴木秀子さんを見た途端に、彼は自分以上の癒しの力があることを見抜いたと言う。
 
私は鈴木秀子さんは、東大の大学院を出た才女だと思っていたが、それ以前にシスターとして8年間の沈黙の行を終えた人であり、彼女自身もユングの研究者であり、「シンクロニシティ」について興味を持ち、さらに癒しの力を持つと言う、素晴らしい人であることをこの著書で初めて知った。
 
話を戻すが、サムシングクレードは私が求める「祈り」については、何も役立たなかったが、こちらはそれについて明快な答えを示してくれた。
 
この本の半分ほどを読み終えただけだが、現代の宗教はどれも、本来の教えを忘れ、自分たちの利益を優先するものと受け取っていたのだが、彼女の話を読むと、末端の現場に立つシスターも牧師も純粋に「」の教えを学び、「」を貫くために、自分を犠牲にしている人々がほとんどなのだということを、知らされた。
 
これは何もクリスチャンに限らず、どんな宗教でも末端の人々は真剣に神の教えに近づこうとしていると言う、一つの証なのだと思う。
 
 
 
(資)文化財復元センター  おおくま

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