醸造の町・沼垂の蔵元「今代司酒造」に行ってみました!
毎年8月5日は発酵の日、8月8日は発酵食品の日。ということで、日本酒やみそなど、醸造の町として知られている、新潟市中央区の沼垂に行ってみました。
今回伺ったのが創業1767年、全量純米仕込みにこだわる今代司酒造さんです。こちらでは酒蔵見学ができ、沼垂地域の歴史と共に、日本酒ができるまでの工程を学べます。こちらの地酒は仕込みに菅名岳の天然水を使用しており、米のうま味が感じられながら、すっきりとした味わいと香りが楽しめると評判です。ここで注意点ですが、今代司酒造さんでは試飲もできるので、できれば公共交通機関を利用したほうが後悔がありません。
今代司酒造の外観です。
入口を入ると大きなのれんが目に入ります。
入口左側には、お酒やお酒を使った菓子類などが販売されている売店と試飲コーナーがあります。
今回、酒蔵を案内していただいた、九代目蔵元の山本さんです。
酒蔵見学では、地酒のおいしさの秘密や酒造りの基本を学べます。酒造りでは、五百万石や越淡麗などの酒米を精米し、洗米、蒸し、麹造り、酒母造りなどの工程を経て、仕込み、もろみ造りとなります。
一般的に、吟醸、大吟醸などの高級酒になるにつれ、精米(お米を削ること)の精度は高くなり、大吟醸では約50%以上に磨かれます。ちょっとぜいたくな印象もありますが、これもおいしいお酒を造ることに欠かせない工程です。
ここからもろみを仕込み、樽の中で25日程度低温発酵(8/8は発酵食品の日!)させます。今代司酒造さんでは10月下旬頃に本格的な仕込みが始まります。よくCMなどで見かける杜氏さんによるかい入れも、この時期に朝晩2回行われます。
さて、手間暇かけた発酵を経て、いよいよもろみを酒と酒かすにわける絞りの工程になります。写真は槽(ふね)と呼ばれるジャバラ型の巨大な機械です。ここにもろみを入れ、徐々に圧力をかけることでお酒をしぼり出します。この後にもろ過や火入れ、熟成の工程があります。大変多くの工程があることが分かる酒蔵体験で、地酒のありがたさもアップしますね。
蔵内には昔の酒造りの道具なども展示されています。ここも興味深いものが多いので、ゆっくり見て回ると面白いです。
こちらは大正時代の帳簿だそうで、子どものおもちゃの購入記録まで書かれているそうです。ほっこりしますね。
江戸時代に建てられた蔵を移築した貴重な蔵も見学できます。あめ色のはりが情緒を感じさせます。
で、酒蔵体験の最後には、お楽しみの試飲タイムが! ですが、私は車で伺ったので、飲むことができません。雰囲気だけ写真でお伝えします。みなさんはぜひバスやタクシーなどを利用して味わってみてください。いい香りですね~、今度は来るときはぜひ飲んでみたい!
試飲できる銘柄は12~13種類。お土産の一番人気は「純米大吟醸 今代司 極上」(720ml4,629円)だそうです。
お盆や贈答にもぴったりの詰め合わせも各種用意されています。
いかがでしたでしょうか。酒蔵見学で酒造りの工程や歴史を知れば、地酒がもっとおいしくいただけること間違いなしです。この夏、ぜひぜひ行ってみて下さい。(研)
今代司酒造株式会社
住所:新潟市中央区鏡が岡1番1号 電話025-244-3010 時間:9時~17時、酒蔵見学は9時~16時(12時を除き1時間ごとに案内)、所要時間は約40分、見学・試飲無料 アクセス:新潟駅より徒歩約20分