2015年9月26日
イスラム教の5つの信仰行為「五行」のひとつで巡礼が可能な者であれば少なくとも人生のうちに1度は行わなければならないとされている。
ヒジュラ暦第12月の巡礼月の8日から10日の3日間を中心にサウジアラビアのメッカ(Mecca)にあるカアバ(カーバ)神殿に歩いて向かう儀式で「大巡礼(ハッジ:Hajj)」と呼ばれる。この月以外のメッカ巡礼は「小巡礼(ウムラ)」と呼ばれ区別される。
巡礼月の8日から10日の3日間は、「犠牲祭:イード・アル・アドハ(Eid al-Adha)」が執り行われる。これは預言者ムハンマドが死の直前に行なった「別離の巡礼」(632年)にならったものである。
- 8日:カーバ神殿内での各種の礼拝や儀礼
- 9日:メッカ東方のアラファートでのウクーフ(悔い改め)
- 10日:メッカとアラファートの中間にある「ミナーの谷」での悪魔の石柱への石打の儀礼
- 10日の日没より供儀(羊などを屠る)を行なって終了
〔出典:公益社団法人 日本国際問題研究所の用語解説〕
○犠牲祭
巡礼月の8日から10日の3日間に行わる儀式で、巡礼者は毎日25メートルの悪魔を表す巨大な柱3本に、それぞれ7つの小石を投げなければならない。
(参考)イスラム教徒(ムスリム)の「五行」
- 信仰告白(シャハーダ)
- 礼拝(サラ―)
- 喜捨(ザカート)
- 断食(サウム)
- 巡礼(ハッジ)
以上